きっかけ
南の島に行った時、たまたまイソマグロハンターに出会い、一緒に大魚を狙いに行く機会がありました。
イソマグロは、今まで見たことも出会ったこともなく、話だけ聞いたことがあって、
とにかくデカイ!
陸の近くではなく、海が荒れやすい場所にいて、行くだけでも大変!
と聞いていました。
想像もできず、行けるか行けないか…
とりあえず行く!!
ということで、イソマグロハンターと一緒に行くことになったのです。
イソマグロとは
(写真はWEB魚図鑑さんからお借りしました)
イソマグロは、大きいものでは全長2m超、体重が100kgを超えるものもいます。
”マグロ”と名前に付いていますが、スズキ目サバ科イソマグロ属に分類され、どちらかというとマグロの仲間ではなく、スズキやサバに近い魚です。
英語では、”Dog tooth tuna”と呼ばれる程すごい歯をしていて、肉食で、中にはサメを食べるものもいるらしい(そんな魚聞いたことがない!)
世界中の釣り師や突き師が憧れる魚で、これが突けたら他の魚に興味がなくなる程魅了的な魚だそうです。
イソマグロを狙いに行くまでの問題
いざ、イソマグロを狙いに行こうと思っていても、海に出るまで、いくつかの問題点がありました。
問題1:船を出してくれる人がいない
ボートダイブのツアーは、魚のいるスポットを知っているキャプテンに連れて行って落としてもらうのが普通ですが、
イソマグロは流れも荒れもえげつなく、とにかく海が荒く、海況が変わりやすい、地元漁師でもめったに近づかないような場所にいます。
そんな危険な場所に大事な船を出したくないですよね。笑
地元の人をつたってつたって、やっと地元のダイビングショップのキャプテンに出会うことができたのでした。
問題2:北風の季節で海に出れる日がない
九州以南は基本的に冬は天候が悪く、北風がえげつなく、漁師もなかなか漁に出れないほどの日が続きました。
風や天気、波の好条件が揃った時にしか、船を出せない条件だったので、その日がやってくるのをずっと待つしかなかった。
問題3:フロートが足りない
通常、銛とフロートをロープで繋ぐのですが、イソマグロは力が強く、フロートまで海に引きずられることも考えられるので、できるだけ多くのフロートが必要でした。
周りの人に聞いて、なんとか3つくらいフロートを集めたけど、それでも足りないらしい。
あと多分銛も改良しないと、突いてもバッキバキにされるらしい。
とりあえず、そこはどうしようもないから行くしかない。
ついにやって来た決戦の日
結局、天候が落ち着くのを1週間程待って、ついに海に出れる日がやって来ました。
船はしっかりしたダイビング船で、風も避けられるし素晴らしい!
だが!
海はメチャクチャ荒れていて、船上で準備しているだけでグラングラン揺れる
そんな状況でした。
いざ入る!
いざ海に入ると
流れがマジでやばい!!!
流れがファミコンのコマンド状態!
マリオカートの踏んだら強制的に方向変えさせられるやつ!
(わかる方いらっしゃいますかね?笑)
少しずれるだけで潮の流れが変わり、同じところから入ったカメラマンと、10秒で離れ離れになる状況に。
今までの魚突きでは味わったことのないような潮の流れで、海の下方向にまで流されるから、もう気をつけようがなく、とりあえず泳いで流れに逆らいその場に留まるだけで精一杯でした。
イソマグロ発見!
そんな激流の中、色んなスポットを潜っている間についにイソマグロを発見!!
(他の回遊魚もいて、いつもだったら喜んでいるけど、今回はフル無視!イソマグロ1本です!笑)
その時は5,6匹の群れで泳いでいたのですが、最初見た時は、
イルカかと思った。
それくらいデカく、砲丸みたいで、ギロっと見られた時の威圧感も半端なく、普段感じたことのない圧を魚から感じました。
あぁ、やられる…そんなことすらよぎる程に。
なんとか寄りたい。。。
どんなに威圧的でも、イソマグロを突きたい!
その一心で、ゆっくりと潜り、岩の裏に隠れて様子を見てみる。
基本こちらのことは気にしていないので、逃げるわけではないが一定程度距離を保たれる→だんだん深く潜るを繰り返し、大体15mくらいの深さのところかな?
もう、潮の流れがやばく、潜っていられない!だから、イソマグロとの駆け引きなんてできない!そんな状況になっている時に
そんな中、1度だけ、イソマグロに寄ることができたのです!
イソマグロに最接近
その1番寄れた時も、正直、あと50cmほど突くには距離が足りず、折角ここまで近寄れたから、突きたい!という思いもあったのですが、
銛を向けた瞬間悟りました。
ああ、突いても無理だ。今ここで突くと全てを失う
イソマグロを間近で見て、更にその威圧感を感じ、結局突けませんでした。
その日は5時間程海に入ったけど、イソマグロを突けることはありませんでした。
今回突けなかった原因
イソマグロに出会って、今までの潜りが磯遊びだと感じました。
今回なんで無理だったのかを考えてみたのですが
- 突いた瞬間銛がやられる(大物20~30kg用では無理)
- 銛の強度が足りない
- 持って行ったフロートだと海に引き込まれる
- 激流の中での体力が不足している(イソマグロを見つけてから寄る程の体力がない)
- 潜る能力が足りない
これが圧倒的に足りていなくて、体力には自信があったけど、この日はお風呂に入って、その後一歩も動けないような状況になってました。
イソマグロマスターによると、イソマグロを突くためにフリーダイビング をする方もいらっしゃるそうです。
今回の経験を踏まえて
逆に、どうしたら、いいのかなぁ?と考えました。これは、大物を突きたい人達に共通することだと思うのですが
- 当たり前ですが、体力が必要
→これは、自分が潜るだけでなく、仲間に事故があった時、助けられる体力がないとダメ - 行きたいところや魚を狙うための潜水能力が必要
→激流の中でも駆け引きできる能力がないと突けない - 狙う魚の生体や習性を知る
→これを知らないと自分が、その魚にあった動きをできない - 装備を突きたい魚に合わせて準備する
④の装備を突きたい魚に合わせて準備するですが、
僕の銛はカスタマイズしていなくって、潜って寄ることができれば突けると思っていました。
でも、実際にイソマグロと遭って、魚ごとに先端をかえる必要があると思ったし、銛自体も大きくする必要があると思いました。
10kg位の魚だったたらそこまで拘っていなかったけど、
銛のセッティング1つで変わってくる
今回突けてはいないけど、イソマグロに遭って、考えが変わりました。
魚の習性は経験者の方に聞けば教えてもらえるし、銛の設定も全部自分でやらなくても職人さんに聞けば、教えてもらえます。
簡単には突けない魚だからこそ事前の準備やリサーチはとても大事です。
今回の経験を踏まえて
今年絶対イソマグロを突きます!!!
続編をお楽しみに
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